2026年1月の倒産は930件で、前年同月(2025年1月)比 +52件(+5.9%)となりました。一方、負債総額は120,039百万円で、前年同月比 -1,605百万円(-1.3%)と微減です。
「件数は増加するが、負債総額は伸びない」という形で、小規模倒産の増勢が全体を押し上げ、一方で超大型(100億円以上)の不在が負債総額の伸びを抑えています。
倒産件数:930件(前年差 +52件、前年同月増減比 +5.9%)
負債総額:120,039百万円(前年差 -1,605百万円、前年同月増減比 -1.3%)
件数:2021年507件 → 2022年472件 → 2023年602件 → 2024年749件 → 2025年878件 → 2026年930件
直近5年では増加基調が継続し、2026年1月は前年差で増勢を維持しています。
負債総額:2023年以降は上向き傾向で、2025年1月の水準が高く、2026年1月は反動で微減となっています。
「件数増・負債微減」で、構造的には小口(小規模)倒産の増加が中心です。
1,000万円以上5,000万円未満:506件(構成比 54.4%、前年差 ±0件、前年同月増減比 +0.0%)
5,000万円以上1億円未満:183件(19.7%、前年差 +43件、+30.7%)
1億円以上5億円未満:147件(15.8%)
1,000万円未満:43件(4.6%)
5億円以上10億円未満:31件(3.3%)
10億円以上100億円未満:20件(2.2%)
100億円以上:0件(0.0%)
1億円未満は件数78.7%に対し、負債は22,876百万円(負債構成比 19.1%)にとどまります。
10億円以上(10億~100億+100億以上):20件(前年同月15件から増加)
ただし負債額は 47,259百万円で前年同月(60,978百万円)を下回っています。
100億円以上:0件(前年同月は1件)
→ 2026年1月の負債総額が前年同月比で伸びない最大の要因は、100億円以上クラスの不在です。
件数は、中小レンジ(1,000万~1億未満)を中心に底上げが続いています。
負債は、年により大型案件の有無に左右されやすく、件数トレンドと一致しません。
2026年1月は、“小口倒産増・超大型倒産なし”という組み合わせで、件数の増加が負債総額の増加には結びつきませんでした。
サービス業:249件(構成比 26.8%、前年同月増減比 +4.6%)
建設業:166件(17.8%、-6.2%)
小売業:115件(12.4%、+22.3%)
卸売業:101件(10.9%、+2.0%)
飲食業:101件(10.9%、+16.1%)
製造業:97件(10.4%、-5.8%)
その他:101件(10.9%、+26.2%)
多くの業種で2022年→2025年にかけて増加し、2026年も高水準です。
とくにサービス業・建設業は水準が高い一方、2026年1月は前年差で建設・製造がやや減少、小売・飲食が伸長しています。
小売業:件数が前年差 +21件(+22.3%)。件数寄与が大きく、全体の倒産件数が増加(+52件)した主要因の一つです。
飲食業:前年差 +14件(+16.1%)で増勢。
サービス業:件数は増加(+11件)ですが、負債総額は前年同月から減少しており、倒産企業の規模は小口中心です。
2026年1月は、小売・飲食の増勢が件数を押し上げ、一方で建設・製造は件数面でやや減少です。
販売不振:676件(構成比 72.7%、前年同月増減比 +6.0%)
既往のシワ寄せ:117件(12.6%、+19.4%)
他社倒産の余波:50件(5.4%、+22.0%)
放漫経営:42件(4.5%、+5.0%)
過少資本:16件(1.7%、-5.9%)
その他:28件(3.0%)
「販売不振」が一貫して最大要因で、件数の増減は主にこの原因が左右します。
「既往のシワ寄せ」は2022年以降、同月での水準が上がっており、2026年1月も前年差で増勢です。
原因構成は販売不振が7割超で、需要・売上環境の変化に倒産が強く連動していることが示唆されます。
また「既往のシワ寄せ」の構成比が12.6%まで達しており、過去の資金繰り・収益性の弱さが蓄積した企業層の比重が一定程度存在する構図です。
2026年1月の増加は、原因面では販売不振の裾野の広がりに加え、既往のシワ寄せの増勢が重なっています。
4人以下:744件(構成比 80.0%、前年同月増減比 +8.3%)
5~9人:101件(10.9%、-3.8%)
10~29人:63件(6.8%、-12.5%)
30~99人:18件(1.9%、+28.6%)
100~299人:4件(0.4%)
件数増は明確に小規模(4人以下)に集中しています(全体の8割)。
一方で負債面では、10~29人や100~299人など中規模層の1件当たり負債が相対的に大きくなりやすいため、件数構成と負債構成は一致しません。
倒産件数は“4人以下”が中心となっていて、全体件数を押し上げています。
1,000万円未満:488件(構成比 52.5%、前年同月増減比 +12.4%)
個人事業:220件(23.7%、+12.8%)
1,000万円以上5,000万円未満:195件(21.0%、-15.9%)
5,000万円以上1億円未満:22件(2.4%、+37.5%)
1億円以上:5件(0.5%)
件数面では、個人事業+資本金1,000万円未満で708件(構成比 76.1%)と、最小規模層に集中しています。
したがって、全体件数の増加は小規模事業者の増勢が寄与しています。
資本金規模では、小規模層の件数集中が明確で、増加の中心です。
30年以上:220件(構成比 23.7%、前年同月増減比 -12.4%)
10年以上20年未満:212件(22.8%、+21.1%)
不明:139件(14.9%、+16.8%)
20年以上30年未満:121件(13.0%、+30.1%)
6年以上10年未満:119件(12.8%、-7.0%)
2年以上6年未満:111件(11.9%、+14.4%)
2年未満:8件(0.9%、-46.7%)
「2年未満」は水準が小さく、2026年1月は前年差で減少しています。
一方で、10~30年未満が増勢で、件数構成上も厚みが出ています。
30年以上は件数が減少しているものの、依然として構成比は2割超で、老舗層も一定のボリュームを占める状況です。
2026年1月は、中堅年数(10~30年未満)の増加が目立ち、必ずしも新興企業(短年数)偏重ではありません。
破産:862件(構成比 92.7%、前年同月増減比 +6.8%)
特別清算:34件(3.7%、+21.4%)
民事再生:22件(2.4%、+69.2%)
銀行取引停止:12件(1.3%、-60.0%)
件数構成は破産が9割超で、倒産形態は強く清算型倒産に偏っています。
一方で、民事再生は件数自体は小さいものの、前年同月比で増加しており、再生型の動きが一定程度みられます。
**破産偏重(92.7%)**は継続しつつ、民事再生が前年差で増加しています。
大阪府:142件
東京都:126件
愛知県:59件
神奈川県:55件
兵庫県:53件
増加上位:
大阪府:+30件、岐阜県:+27件、群馬県:+11件、広島県:+9件、愛知県:+8件(神奈川県も+8件)
減少上位:
東京都:-33件、埼玉県:-8件、青森県:-7件、兵庫県:-6件、栃木県:-6件
件数上位は大都市圏(大阪・東京・愛知・神奈川・兵庫)に集中しており、母数の大きい地域が件数を牽引しています。
ただし前年差では、東京都が大きく減少する一方、大阪府が大きく増加しており、都市圏内でも増減方向が一致していません。
2026年1月は、件数上位は大都市圏が中心ですが、前年差は大阪増・東京減が際立ち、地域別の濃淡がみられます。
2026年1月(930件)の倒産件数は、1979年4月以降の月次データの中で上位約30%程度の水準に位置します(突出した歴史的高水準ではありません)。
負債総額(120,039百万円)は上位約17%程度の水準ですが、100億円以上が0件であることから、歴史的な極端値(超大型案件が重なる局面)とは性格が異なります。
歴史的にみて「極端な水準」ではない一方、小口中心の件数増という構造が特徴です。
(※対象年が1月のみのため、月次比較=期間累計比較となります)
2026年1月:930件/120,039百万円
2025年1月:878件/121,644百万円 → 件数 +5.9%、負債 -1.3%
2024年1月:749件/79,347百万円 → 件数増・負債増(前年差の方向性が異なる)
2023年1月:602件/56,681百万円 → 件数・負債ともに大幅に高い水準
直近3年(2023~2025年)と比べ、2026年1月は件数が高水準にある一方、負債総額は2025年1月を下回るため、増加の中心は小規模倒産の積み上げと整理できます。
件数増(+5.9%)に対し負債総額は微減(-1.3%)で、増加の中心は小口です。
負債規模別では、5,000万円以上1億円未満が前年差+30.7%と伸び、件数押し上げに寄与しています。
従業員規模・資本金規模では、4人以下(80.0%)、資本金1,000万円未満+個人事業(76.1%)に件数が集中し、リスクの分布が小規模層に偏っています。
負債総額が伸びないのは、100億円以上が0件であることが大きく、件数の増加が負債額の上昇に結び付いていません。