2012年度(平成24年度)中小企業災害対応・BCP実態調査(西日本編)


本報告書の概要

 2011 年3 月11 日に発生した「平成23 年東北地方太平洋沖地震(以下、東日本大震災という。)」は、東北地方を中心に最大震度7 という強い揺れとともに、巨大な津波を引き起こし、広範囲に渡り甚大な被害を及ぼしました。さらに、被災地のみならず、サプライチェーンの寸断に伴う売上の減少や風評被害等によって、間接的にも全国の中小企業に大きな影響を及ぼし、倒産に追い込まれた中小企業も少なくありません。また、昨今、首都直下地震や南海トラフ地震等の発生の懸念もあり、中小企業における「防災」及び「緊急時における事業継続」の重要性が再認識され始めています。

 中小企業における防災及び事業継続の取組は、自社の事業・雇用を守る観点から重要であることはもちろんのこと、中小企業が我が国企業数の99.7%、雇用の約7 割を占めているとともに、サプライチェーンの中核を担う等、自社に限らず、地域経済ひいては我が国経済全体の観点からも重要であることは言うまでもありません。
 経済産業省中小企業庁では、中小企業における事業継続計画(BCP)の策定を支援しBCP の普及促進を図るため、「中小企業BCP 策定運用指針」(以下、指針という。)を策定・公表等し、2012年にはBCPを初めて検討する企業から既にBCP を導入している企業までレベルに応じた活用ができる体系へと改訂しています。
 一方では、中小企業におけるBCP の普及促進にあたって、中小企業がBCP を策定・運用する際に、参考となる実例(災害対応事例、BCP が機能した(しなかった)事例)等が必ずしも十分とはいえないという課題も依然として残されたままです。そこで、本調査は、地震や台風・集中豪雨、火山の噴火を始めとする各種災害から早期に事業復旧・復興を果たした事例や平常時から先進的にBCP へ取り組んでいる事例等を調査するとともに、中小企業等(各個別中小企業、業種組合、工業団地、商店街等)・中小企業支援機関(商工会議所、商工会、中小企業団体中央会)に対して情報提供を広範に行うことを通じ、これからBCP へ取り組もうと考えている中小企業等がより円滑にBCP を策定・運用できる環境整備を図ることを目的として実施いたしました。
 なお、本調査の実施にあたっては、全国商工会連合会、日本商工会議所、全国中小企業団体中央会の全面的な協力を得て、傘下の団体及び組合、管内企業に対するアンケート調査と訪問ヒアリング調査が実現いたしました。

 本調査では、過去に被災したにも関わらずその後早期に復興を遂げた企業等、BCP を策定運用する際に参考事例となる中小企業等の有無に関し、中小企業支援機関へアンケート調査を実施し、さらにアンケートで把握された参考事例となる中小企業等へのヒアリング調査を実施し、災害対応・BCP 事例を収集しました。また、中小企業等のみならず、中小企業支援機関に対しても同様の調査を行い、中小企業支援機関における災害対応・BCP 事例についてもあわせて収集しました。
 収集した事例については、指針の4 つのコース(入門、基本、中級、上級コース)のうち、基本コースの策定項目に従って整理し、これからBCP を策定・運用しようと考えている中小企業等の参考資料となるよう災害対応・BCP 事例集として別資料にまとめています。

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