2015年10月(2015年8月調査)

[01]8月の主な動き

2015/10/09 3:23 に Matsumoto Norikazu が投稿   [ 2015/10/09 3:29 に更新しました ]

(1)倒産件数は1990年9月以来の低水準
 8月の倒産件数は667件(前月比18.0%減、前年同月比12.1%減)、負債額は980億5,800万円(前月比18.4%減、前年同月比27.9%減)で、倒産件数は1990年9月(654件)以降で最少となった。前年同月比は5か月連続で前年同月を下回った。
負債額1千万円以上の倒産は632件(前月比19.7%減、前年同月比13.1%減)、負債額は978億9,600万円(前月比18.5%減、前年同月比27.9%減)であった。

(2)小規模企業倒産の前年同月比減少続くも構成比は90%超え
 小規模企業(商業・サービス業は従業員5人以下、製造業その他は20人以下)の倒産は605件(前月比16.6%減、前年同月比9.8%減)で月次倒産全体に占める割合は90.7%(前月比1.5ポイント上昇、前年同月比2.3ポイント上昇)となり、構成比が直近の最高値であった2014年11月(90.2%)を超えた。

(3)不況型倒産の構成比は一転、ふたたび上昇
 負債額1千万円以上の原因別倒産件数は「売掛金回収難」と「その他」を除く主だった区分すべてが前年同月を下回った。しかしその減少率をみると「販売不振」459件が前月比で8.2%減で他の区分に比べて減少幅が少ない。
不況型倒産(「販売不振」「既往のシワ寄せ」「売掛金回収難」の合計)は538件(前月比15.7%減、前年同月比8.3%減)と件数は減少したが、月次倒産に占める割合は85.1%(同4.0ポイント上昇、同4.4ポイント上昇)となり、7月から一転、構成比が上昇した。

(4)不動産関連業種と自動車貨物運送業の倒産減少続く
 業種別の集計では「製造業」のみが前年同月を上回った。「製造業」の中分類では「食料品」(前年同月比23.1%増)、「出版印刷関係」(同36.4%増)、「金属製品」(同160.0%増)、「その他」(同12.0%増)で前年同月を上回った。
 5か月間連続で業種区分「その他」が前年同月比で減少。とくに「不動産代理業・仲介業」の11件→5件(前年同月比54.5%減)を筆頭に「建物売買業」4件→1件(同75.0%減)、「土地売買業」7件→3件(同57.1%減)の減少が目立った。また、「一般貨物自動車運送業」25件→14件(同44.0%減)も7月に続いて「その他」区分の前年同月比減少に大きく寄与した。


[02]負債規模別の動向

2015/10/09 3:23 に Matsumoto Norikazu が投稿   [ 2015/10/09 3:29 に更新しました ]

~「100億円以上」の倒産発生が9か月連続~

負債規模別の倒産件数は、「1千万円未満」35件と「100億円以上」1件を除く区分で前年同月を下回った。
「100億円以上」の倒産が発生したのは9か月連続。
負債額1千万円未満の企業倒産は35件(前月比34.6%増、前年同月比9.4%増)で、月次倒産全体(667件)に占める割合は5.2%(前月比2.0ポイント上昇、前年同月比1.0ポイント上昇)となった。
負債額「100億円以上」の大型倒産は、名阪ワシントンクラブ(株)(負債額144億円、ゴルフ場経営、破産、三重県)の1社。

[03]業種別の動向

2015/10/09 3:22 に Matsumoto Norikazu が投稿   [ 2015/10/09 3:28 に更新しました ]

~自動車運送業、不動産関連業種が前年比減少~

負債額1千万円以上の業種別倒産件数は、「製造業」を除くすべての区分で前年同月を下回った。
「製造業」97件は過去12か月の平均(111.4件)を大きく下回り、8月の前年同月比増加は2014年8月(87件)の反動増との見方もできる。ただし、22か月連続で前年同月を下回った後増加に転じた2015年6月以降、減少ペースには陰りが見え始めている。
「製造業」の中分類をみると、前年同月比で増加したのは「食料品」(前年同月比23.1%増)、「出版印刷関係」(同36.4%増)、「金属製品」(同160.0%増)、「その他」(同12.0%増)の4区分。
業種区分「その他」の内訳では、「一般貨物自動車運送業」をはじめとした運送業と不動産関係業種が大きく前年同月を下回ることとなった。


業種区分「その他」の前年同月比較一覧(負債額1000万円以上)

業種コード

業種名称

20148

20158

0113

野菜作農業(きのこ類栽培を含む)

1

1

0121

酪農業

0

1

0123

養豚業

1

1

0124

養鶏業

2

0

0211

育林業

0

1

0315

定置網漁業

1

1

0321

内水面漁業

0

1

0411

魚類養殖業

0

1

0419

その他の海面養殖業

0

1

0421

内水面養殖業

1

0

0541

花こう岩・同類似岩石採石業

1

0

0548

砂・砂利・玉石採取業

1

1

4311

一般乗合旅客自動車運送業

0

1

4331

一般貸切旅客自動車運送業

1

0

4411

一般貨物自動車運送業

25

14

4421

特定貨物自動車運送業

1

1

4431

貨物軽自動車運送業

2

0

4441

集配利用運送業

1

1

4522

沿海貨物海運業

1

0

4711

倉庫業(冷蔵倉庫業を除く)

1

0

4721

冷蔵倉庫業

0

1

4841

こん包業(組立こん包業を除く)

0

2

4899

その他の運輸附帯サービス業

2

1

6412

事業者向け貸金業

1

0

6741

生命保険媒介業

1

0

6742

損害保険代理業

0

2

6811

建物売買業

4

1

6812

土地売買業

7

3

6821

不動産代理業・仲介業

11

5

6911

貸事務所業

7

5

6912

土地賃貸業

1

0

6919

その他の不動産賃貸業

1

0

6921

貸家業

3

2

6941

不動産管理業

4

3

8712

漁業協同組合

0

1

8721

事業協同組合

0

1

82

53

[04]原因別の動向

2015/10/09 3:21 に Matsumoto Norikazu が投稿   [ 2015/10/09 3:28 に更新しました ]

~不況型倒産は件数減少も構成比上昇~

負債額1千万円以上の原因別倒産件数は、「売掛金回収難」「その他」を除く区分で前年同月を下回った。
「売掛金回収難」(4件)は2014年8月(1件)が年間最少件数となったことの反動増であるが、過去12か月の平均(3.9件)は僅かに上回った。
「販売不振」459件は1992年3月(356件)以降での最少件数となる低い水準に止まった。また、「既往のシワ寄せ」75件は3月以降4か月続いた100件を超える水準から落ち着きを見せ、再び80件を割った。
不況型倒産(「販売不振」「既往のシワ寄せ」「売掛金回収難」の合計)は538件(前月比15.7%減、前年同月比8.3%減)で、月次倒産に占める割合は85.1%(前月比4.0ポイント上昇、前年同月比4.4ポイント上昇)と大きく上昇した。

[05]従業員規模別の動向

2015/10/09 3:20 に Matsumoto Norikazu が投稿   [ 2015/10/09 3:27 に更新しました ]

~小規模企業の倒産構成比が90%超え~

負債額1千万円以上の従業員規模別倒産件数は、「5人以上9人以下」で前年同月を上回り、「不明」で横ばい、その他の区分は前年同月を下回った。
小規模企業(商業・サービス業は従業員5人以下、製造業その他は従業員20人以下)の倒産件数は605件(前月比16.6%減、前年同月比9.8%減)で、倒産件数が従業員規模数に比例して前年同月比が減少した事と関連して、月次倒産に占める割合は90.7%(前月比1.5ポイント上昇、前年同月比2.3ポイント上昇)と9か月ぶりに90%を超えた。


[06]資本金規模別の動向

2015/10/09 3:20 に Matsumoto Norikazu が投稿   [ 2015/10/09 3:27 に更新しました ]

~「1000万円未満」が集計開始以来2番目の低水準~

負債額1千万円以上の資本金規模別倒産件数は、「個人」と「5億円以上10億円未満」で前年同月を上回り、倒産が発生しなかった「10億円以上」で横ばい、その他の区分は前年同月を下回った。
「個人」105件は前年同月を11.7%上回ったが、これは2014年8月(94件)が昭和54年の集計開始以来最少だったことの反動増であり、過去12か月の平均(118.8件)と比較しても低い水準に止まっている。「1000万円未満」は1990年2月(224件)に次いで、昭和54年の集計開始以来2番目に低い水準となった。

[07]営業年数別の動向

2015/10/09 3:19 に Matsumoto Norikazu が投稿   [ 2015/10/09 3:27 に更新しました ]

~10年未満の区分で前年同月比が大きく減少~

負債額1千万円以上の営業年数別倒産件数は、すべての区分で前年同月を下回った。
10年未満の3区分は前年同月比で大きく減少し、3区分合計(125件)では25.1%の減少となった。
別途集計した原因別区分とのクロス集計では、「10年以上20年未満」で「販売不振」などの不況型倒産が増加し、全体では前年同月比4.7%の減少に止まった。

[08]倒産形態別の動向

2015/10/09 3:19 に Matsumoto Norikazu が投稿   [ 2015/10/09 3:26 に更新しました ]

~「破産」の構成比が高止まり~

負債額1千万円以上の形態別倒産件数は、倒産が発生しなかった「会社更生法」と「その他」を除くすべての区分で前年同月を下回った。
「銀行取引停止」73件は2015年1月と並ぶ年間最少件数となり、14か月連続で前年同月を下回った。
任意整理・廃業等を含む「その他」は3か月連続で前年同月を上回った。
法的倒産が月次倒産全体に占める割合は86.9%(前月比2.2ポイント低下、前年同月比1.5ポイント上昇)、また「破産」が法的倒産に占める割合は95.4%(同0.8ポイント上昇、同1.5ポイント上昇)で、「破産」の構成比は依然として高止まりの状況となった。

[09]倒産原因・営業年数別の動向

2015/10/09 3:19 に Matsumoto Norikazu が投稿   [ 2015/10/09 3:26 に更新しました ]

~「10年以上20年未満」で不況型倒産が件数・構成比ともに上昇~

負債額1千万円以上の倒産件数を倒産原因・営業年数別にクロス集計すると、原因別の「販売不振」は営業年数「10年以上20年未満」と「不明」を除く区分で前年同月を下回った。
また営業年数「10年以上20年未満」は「既往のシワ寄せ」も前年同月を上回り、不況型倒産(「販売不振」「既往のシワ寄せ」「売掛金回収難」の合計)は前年同月比2.4%(3件)増の128件となり、営業年数区分全体(143件)に占める割合は89.5%(前月比3.4ポイント上昇、前年同月比6.2ポイント上昇)であった。


倒産原因・営業年数別倒産件数クロス集計(負債額1000万円以上)

倒産件数

2年未満

2年以上
6
年未満

6年以上
10
年未満

10年以上
20
年未満

20年以上
30
年未満

30年以上

不明

合計

販売不振

1

30

55

109

79

123

62

459

放漫経営

6

4

3

4

2

4

0

23

他社倒産の余波

0

4

6

5

5

3

3

26

過少資本

0

0

4

4

0

11

1

20

既往のシワ寄せ

0

0

9

18

21

27

0

75

売掛金回収難

0

0

1

1

1

1

0

4

その他

0

0

2

2

6

15

0

25

合計

7

38

80

143

114

184

66

632


倒産原因・営業年数別倒産件数前年同月比増減率(負債額1000万円以上)

件数増減率

2年未満

2年以上
6
年未満

6年以上
10
年未満

10年以上
20
年未満

20年以上
30
年未満

30年以上

不明

合計

販売不振

-83.3%

-9.1%

-16.7%

0.9%

-21.8%

-5.4%

10.7%

-8.2%

放漫経営

0.0%

-73.3%

-50.0%

-20.0%

100.0%

-42.9%

-100.0%

-48.9%

他社倒産の余波

-

-20.0%

-25.0%

-16.7%

-37.5%

-70.0%

200.0%

-31.6%

過少資本

-100.0%

-100.0%

0.0%

-50.0%

-100.0%

120.0%

-50.0%

-39.4%

既往のシワ寄せ

-

-100.0%

50.0%

12.5%

61.5%

-37.2%

-100.0%

-12.8%

売掛金回収難

-

-

-

0.0%

-

-

-

300.0%

その他

-

-100.0%

0.0%

-66.7%

0.0%

114.3%

-

4.2%

合計

-53.3%

-36.7%

-13.0%

-4.7%

-17.4%

-8.9%

-5.7%

-13.1%


倒産原因・営業年数別倒産件数前年同月比増減数(負債額1000万円以上)

件数増減数

2年未満

2年以上
6
年未満

6年以上
10
年未満

10年以上
20
年未満

20年以上
30
年未満

30年以上

不明

合計

販売不振

-5

-3

-11

1

-22

-7

6

-41

放漫経営

0

-11

-3

-1

1

-3

-5

-22

他社倒産の余波

0

-1

-2

-1

-3

-7

2

-12

過少資本

-3

-2

0

-4

-9

6

-1

-13

既往のシワ寄せ

0

-2

3

2

8

-16

-6

-11

売掛金回収難

0

0

1

0

1

1

0

3

その他

0

-3

0

-4

0

8

0

1

合計

-8

-22

-12

-7

-24

-18

-4

-95

[10]地域別の動向

2015/10/09 3:18 に Matsumoto Norikazu が投稿   [ 2015/10/09 3:26 に更新しました ]

~「関東」の倒産件数は大幅に減少~

負債額1000万円以上の地域別倒産件数は、「近畿」「九州・沖縄」を除いて前年同月を下回った。
「近畿」は7府県中4県で前年同月を下回ったが、大阪府と兵庫県の増加が全体に影響し、5か月ぶりの前年同月比増加となった。また「九州・沖縄」では福岡県、佐賀県、熊本県の増加が影響し、全体では3か月連続の前年同月比増加となった。
「関東」(253件)は千葉県の横ばいを除くすべての都県で前年同月を下回り、過去12か月の平均(319.5件)を大幅に下回った。


都道府県別倒産件数前年同月比較一覧(負債額1000万円以上)

20148

20158

前年同月比

都道府県名

件数

負債額

件数

負債額

件数

負債額

北海道

28

4,095

26

2,785

-7.1%

-32.0%

北海道

28

4,095

26

2,785

-7.1%

-32.0%

青森

3

325

3

215

0.0%

-33.8%

岩手

4

289

5

4,172

25.0%

1343.6%

宮城

8

1,079

4

118

-50.0%

-89.1%

秋田

6

562

2

274

-66.7%

-51.2%

山形

2

50

2

521

0.0%

942.0%

福島

2

95

5

773

150.0%

713.7%

東北

25

2,400

21

6,073

-16.0%

153.0%

茨城

9

7,451

6

2,523

-33.3%

-66.1%

栃木

12

2,886

8

1,818

-33.3%

-37.0%

群馬

11

886

6

1,070

-45.5%

20.8%

埼玉

34

8,059

19

1,838

-44.1%

-77.2%

千葉

16

10,914

16

1,484

0.0%

-86.4%

東京

157

27,000

130

22,123

-17.2%

-18.1%

神奈川

55

5,105

37

5,087

-32.7%

-0.4%

新潟

9

1,995

5

398

-44.4%

-80.1%

山梨

6

857

3

287

-50.0%

-66.5%

長野

7

2,228

5

657

-28.6%

-70.5%

静岡

25

4,690

18

1,899

-28.0%

-59.5%

関東

341

72,071

253

39,184

-25.8%

-45.6%

富山

7

419

3

135

-57.1%

-67.8%

石川

7

586

5

387

-28.6%

-34.0%

愛知

37

3,585

39

3,462

5.4%

-3.4%

三重

4

724

10

20,486

150.0%

2729.6%

岐阜

11

1,453

8

887

-27.3%

-39.0%

中部

66

6,767

65

25,357

-1.5%

274.7%

福井

4

358

2

112

-50.0%

-68.7%

滋賀

10

735

8

278

-20.0%

-62.2%

京都

18

1,196

17

1,277

-5.6%

6.8%

大阪

90

27,139

99

4,468

10.0%

-83.5%

兵庫

33

1,994

38

2,013

15.2%

1.0%

奈良

6

3,126

6

654

0.0%

-79.1%

和歌山

10

264

4

239

-60.0%

-9.5%

近畿

171

34,812

174

9,041

1.8%

-74.0%

鳥取

3

1,816

0

0

-100.0%

-100.0%

島根

6

1,790

2

311

-66.7%

-82.6%

岡山

4

751

6

1,177

50.0%

56.7%

広島

11

554

9

496

-18.2%

-10.5%

山口

2

569

3

79

50.0%

-86.1%

中国

26

5,480

20

2,063

-23.1%

-62.4%

徳島

1

88

2

550

100.0%

525.0%

香川

3

645

2

660

-33.3%

2.3%

愛媛

8

1,205

5

351

-37.5%

-70.9%

高知

3

539

3

493

0.0%

-8.5%

四国

15

2,477

12

2,054

-20.0%

-17.1%

福岡

20

2,628

28

3,542

40.0%

34.8%

佐賀

2

90

4

431

100.0%

378.9%

長崎

8

825

4

2,416

-50.0%

192.8%

熊本

5

653

8

362

60.0%

-44.6%

大分

4

1,099

3

132

-25.0%

-88.0%

宮崎

3

749

3

225

0.0%

-70.0%

鹿児島

6

921

5

1,295

-16.7%

40.6%

九州

48

6,965

55

8,403

14.6%

20.6%

沖縄

7

697

6

2,936

-14.3%

321.2%

全国

727

135,764

632

97,896

-13.1%

-27.9%

1-10 of 10