2015年 5月(2015年3月調査)

[01]3月の主な動き

2015/04/30 5:01 に Matsumoto Norikazu が投稿

(1)倒産件数は6か月ぶりの前年同月比増
 3月の倒産件数は890件(前月比23.4%増、前年同月比5.0%増)、負債額は2,237億6,700万円(前月比47.9%増、前年同月比91.0%増)で2014年9月以来6か月ぶりに前年同月を上回ると同時に、2015年の最多件数、最大負債額となった負債額1千万円以上の倒産は859件(前月比24.1%増、前年同月比5.5%増)、負債額は2,236億3,100万円(前月比47.9%増、前年同月比91.1%増)であった。

(2)小規模企業倒産の前年同月比、構成比が再び上昇
 小規模企業(商業・サービス業は従業員5人以下、製造業その他は20人以下)の倒産は769件(前月比25.4%増、前年同月比2.5%増)で月次倒産全体に占める割合は86.4%(前月比1.4ポイント上昇、前年同月比2.0ポイント低下)だった。
件数は2014年7月(814件)以降で最多となり、6か月ぶりに前年同月比で増加、2月に85%まで低下した構成比は86.4%まで再上昇した。

(3)原因別では「販売不振」減少で不況型倒産構成比が80%を割る
 負債額1千万円以上の原因別倒産件数は「販売不振」と「放漫経営」を除くすべての区分が前年同月比で増加した。「販売不振」544件は前月比で12.9%増となったが、前年同月比では2.0%減とわずかに下回り、不況型倒産(販売不振、既往のシワ寄せ、売掛金回収難の合計)は666件(前月比17.5%増、前年同月比1.8%増)で、件数は2月から増加に転じたものの、月次倒産に占める構成比は77.5%と2014年11月以降で初めて80%を割り、2009年5月(77.1%)以来の低水準となった。

(4)「一般貨物自動車運送業」が再び増加に転じる
業種別の集計では「建設業」「製造業」「飲食業」を除き前年同月を上回った。2015年に入って2月まで2か月連続で前年同月比が減少した「その他」は再び増加に転じ、とくに「一般貨物自動車運送業」の12→26件(前年同月比116.7%)という増加が目立った。
「飲食業」は57件(前年同月比26.9%減)と2015年に入って安定した減少推移を見せている。


[02]負債規模別の動向

2015/04/30 5:00 に Matsumoto Norikazu が投稿

~負債額10億円以上の倒産が前年比で急増~

負債規模別の倒産件数は、「1000万円未満」「5000万円以上1億円未満」を除く区分で前年同月を上回った。
負債額1000万円未満の倒産件数は31件(前月比6.9%増、前年同月比8.8%減)。月次倒産全体(890件)に占める割合は3.5%で、前月比0.5ポイント低下、前年同月比も0.5ポイント低下した。
負債額10億円以上の区分で前年同月比が大幅な増加となり、この区分だけで負債額1,409億6,700万円(前月比52.1%増、前年同月比224.2%増)と急増した。
負債額100億円以上の大型倒産は(株)鷹彦(負債額182億円、ゴルフ場、破産、茨城県)、(株)朝日ダイヤゴルフ(負債額168億円、ゴルフ場、再生手続、和歌山県)、インテグレート・メディカル・システム(株)(負債額143億6,500万円、貸事務所業、特別清算、大阪府)の3社で、2014年1月以降で最多件数となった。

[03]業種別の動向

2015/04/30 5:00 に Matsumoto Norikazu が投稿

~すべての区分で2015年の最多件数~

負債額1000万円以上の業種別倒産件数は、「建設業」「製造業」「飲食業」を除く区分で前年同月を上回った。
「建設業」は2014年7月以降9か月連続で前年同月を下回ったが、減少幅は2月までの2桁台から縮小している。
対照的に「飲食業」は2015年1月から3か月連続で25%を超える減少率で推移している。
なお、すべての区分が2015年に入っての最多件数となっており、動向には注意が必要である。
「その他」の細分類明細では、不動産関係業種は件数が落ち着いているが、野菜作農業、自動車運送業で前年同月からの増加が目立った。


業種区分「その他」細分類の前年同月比較明細

業種

コード

業種名称

2014

3

2015

3

0113

野菜作農業(きのこ類栽培を含む)

0

3

0115

花き作農業

0

1

0122

肉用牛生産業

1

1

0123

養豚業

0

1

0124

養鶏業

1

0

0411

魚類養殖業

1

0

0421

内水面養殖業

0

1

0548

砂・砂利・玉石採取業

1

1

4311

一般乗合旅客自動車運送業

0

1

4321

一般乗用旅客自動車運送業

2

4

4331

一般貸切旅客自動車運送業

1

2

4411

一般貨物自動車運送業

12

26

4421

特定貨物自動車運送業

1

0

4431

貨物軽自動車運送業

2

0

4441

集配利用運送業

1

3

4542

内航船舶貸渡業

0

1

4621

航空機使用業(航空運送業を除く)

0

1

4711

倉庫業(冷蔵倉庫業を除く)

2

1

4822

運送取次業

0

1

4841

こん包業(組立こん包業を除く)

0

2

4899

その他の運輸附帯サービス業

1

0

6412

事業者向け貸金業

1

0

6431

クレジットカード業

1

0

6613

両替業

1

0

6639

その他の金融代理業

0

1

6741

生命保険媒介業

1

0

6811

建物売買業

3

3

6812

土地売買業

5

3

6821

不動産代理業・仲介業

5

3

6911

貸事務所業

3

6

6912

土地賃貸業

5

3

6921

貸家業

1

1

6931

駐車場業

0

1

6941

不動産管理業

8

5

8721

事業協同組合

2

1

62

77

[04]原因別の動向

2015/04/30 4:59 に Matsumoto Norikazu が投稿

~不況型倒産の構成比が2009年以来の低水準~

負債額1000万円以上の原因別倒産件数は、「販売不振」「放漫経営」を除く区分すべてで前年同月を上回った。
前年同月比166.7%増と大幅に増加した「売掛金回収難」(8件)は2013年3月(10件)以来の高水準となった。
前年同月比では減少した「販売不振」を含め、全ての区分で前月比が大きく増加しており、全体的な減少傾向での推移から転換されるか、注視したい。
不況型倒産(「販売不振」「既往のシワ寄せ」「売掛金回収難」の合計)は666件(前月比17.5%増、前年同月比1.8%増)で月次倒産に占める割合は77.5%(前月比4.4ポイント低下、前年同月比2.8ポイント低下)と2009年5月(77.1%)の水準まで構成比を落とした。

[05]従業員規模別の動向

2015/04/30 4:59 に Matsumoto Norikazu が投稿   [ 2015/04/30 4:59 に更新しました ]

~小規模企業の倒産件数が再び上昇~

負債額1000万円以上の従業員規模別倒産件数は、「不明」を除くすべての区分で前年同月を上回った。
倒産件数増減率と従業員規模との相関は見られないものの、「100人以上299人以下」(5件)は2013年8月(5件)以来、19か月ぶりの高水準となった。
小規模企業(商業・サービス業は従業員5人以下、製造業その他は20人以下)の倒産件数は769件(前月比25.4%増、前年同月比2.5%増)で、月次倒産に占める割合は86.4%(前月比1.4ポイント上昇、前年同月比2.0ポイント低下)と2月の低水準から若干戻している。



小規模企業の倒産件数構成比、前年同月比の推移

調査年月

月次倒産
全体

小規模企業
倒産件数

構成比

前年比

20134

934

812

86.9%

20.7%

20135

1,080

961

89.0%

29.0%

20136

935

815

87.2%

32.3%

20137

1,068

951

89.0%

39.0%

20138

864

769

89.0%

14.9%

20139

841

727

86.4%

15.9%

201310

988

869

88.0%

19.2%

201311

902

792

87.8%

-5.6%

201312

780

691

88.6%

-13.7%

20141

908

807

88.9%

-5.1%

20142

808

708

87.6%

-14.5%

20143

848

750

88.4%

-10.2%

20144

955

832

87.1%

2.5%

20145

853

735

86.2%

-23.5%

20146

900

804

89.3%

-1.3%

20147

915

814

89.0%

-14.4%

20148

759

671

88.4%

-12.7%

20149

856

742

86.7%

2.1%

201410

841

731

86.9%

-15.9%

201411

764

689

90.2%

-13.0%

201412

712

631

88.6%

-8.7%

20151

745

651

87.4%

-19.3%

20152

721

613

85.0%

-13.4%

20153

890

769

86.4%

2.5%

[06]資本金規模別の動向

2015/04/30 4:58 に Matsumoto Norikazu が投稿

~発生したすべての区分で前年同月比増加~

負債額1000万円以上の資本金別倒産件数は、倒産が発生しなかった5億円以上の2区分を除き、すべての区分で前年同月を上回った。
「1億円以上5億円未満」(12件)は直近では2014年11月(15件)に次ぐ水準となった。前年同月の件数が少なかったことの反動減という側面もあるが、過去12か月の平均(8.8件)との比較でもやや上回った。
前年同月比の増加率は資本金規模と正比例したため、「個人事業」「1000万円未満」が月次倒産に占める割合は56.0%(前月比2.2ポイント低下、前年同月比1.9ポイント低下)とやや低下した。

[07]営業年数別の動向

2015/04/30 4:58 に Matsumoto Norikazu が投稿

~「30年以上」が20か月ぶりの高水準~

負債額1000万円以上の営業年数別倒産件数は、「2年未満」「6年以上10年未満」「10年以上20年未満」「30年以上」の4区分で前年同月を上回った。
「10年以上20年未満」(186件)の前年同月比は、2014年7月以降、2014年12月の横ばいを挟んで2015年2月まで8か月連続の減少であったが、3月は一転同20.0%増となった。件数は過去12か月の平均(170.5件)も上回った。
「20年以上30年未満」(125件)は2014年7月以降前年同月を下回り続けており、過去12か月の平均(149.3件)を大きく下回った。
「30年以上」(267件)は、2013年7月(273件)以来の高い水準となった。原因別区分とのクロス集計では「販売不振」のほか「過少資本」「既往のシワ寄せ」増加の影響が目立った。

[08]倒産形態別の動向

2015/04/30 4:57 に Matsumoto Norikazu が投稿

~「特別清算」がやや増加傾向~

負債額1000万円以上の形態別倒産件数は、「銀行取引停止処分」「再生手続」「その他」で前年同月を下回り、「会社更生法」は発生0件、「破産」「特別清算」で前年同月を上回った。
「破産」は2014年9月以来6か月ぶりに前年同月を上回った。また、「特別清算」は2014年12月から25件を超える水準で推移し、4か月連続で前年同月を上回った。
月次倒産に占める法的倒産の割合は89.2%で、前年同月から4.8ポイント上昇した。また法的倒産に占める「破産」の割合は93.0%で前年同月から0.4ポイント上昇した。

[09]倒産原因・営業年数別の動向

2015/04/30 4:57 に Matsumoto Norikazu が投稿

~「販売不振」が営業年数「30年以上」で増加傾向示す~

負債額1000万円以上の倒産原因・営業年数別の倒産件数をクロス集計すると、営業年数2年以上から30年未満の区分で「販売不振」減少の影響を強く受けているものの、「30年以上」においては「販売不振」が前年同月比21.0%(29件)増加し、2015年2月に続いて同区分の影響を強く受けた。また「30年以上」においては「過少資本」「既往のシワ寄せ」といった財務面での原因増加もみられており、今後の動向にも注目したい。
営業年数別の集計で前年同月から減少が目立った「2年以上6年未満」「20年以上30年未満」ではともに「販売不振」の減少が強く影響した。


倒産原因別・営業年数別倒産件数(負債額1000万円以上)

倒産件数

2年未満

2年以上
6
年未満

6年以上
10
年未満

10年以上
20
年未満

20年以上
30
年未満

30年以上

不明

合計

販売不振

7

29

69

110

85

167

77

544

放漫経営

4

13

7

10

0

5

3

42

他社倒産の余波

1

12

17

21

7

14

1

73

過少資本

2

3

3

6

4

25

2

45

既往のシワ寄せ

0

4

12

24

20

48

6

114

売掛金回収難

0

2

0

2

1

3

0

8

その他

1

1

4

13

8

5

1

33

合計

15

64

112

186

125

267

90

859


倒産原因別・営業年数別倒産件数前年同月比増減率(負債額1000万円以上)

件数増減率

2年未満

2年以上
6
年未満

6年以上
10
年未満

10年以上
20
年未満

20年以上
30
年未満

30年以上

不明

合計

販売不振

16.7%

-31.0%

-4.2%

6.8%

-30.9%

21.0%

8.5%

-2.0%

放漫経営

0.0%

44.4%

-41.7%

66.7%

-100.0%

150.0%

-40.0%

0.0%

他社倒産の余波

-

20.0%

240.0%

110.0%

0.0%

7.7%

-50.0%

55.3%

過少資本

-

-50.0%

200.0%

-25.0%

33.3%

66.7%

-66.7%

15.4%

既往のシワ寄せ

-100.0%

0.0%

9.1%

33.3%

-4.8%

54.8%

-40.0%

18.8%

売掛金回収難

-

-

-

100.0%

0.0%

200.0%

-

166.7%

その他

-

-

100.0%

44.4%

-11.1%

-58.3%

-

3.1%

合計

36.4%

-9.9%

8.7%

20.0%

-25.6%

25.9%

-4.3%

5.5%


倒産原因別・営業年数別倒産件数前年同月比増減数(負債額1000万円以上)

件数増減数

2年未満

2年以上
6
年未満

6年以上
10
年未満

10年以上
20
年未満

20年以上
30
年未満

30年以上

不明

合計

販売不振

1

-13

-3

7

-38

29

6

-11

放漫経営

0

4

-5

4

-4

3

-2

0

他社倒産の余波

1

2

12

11

0

1

-1

26

過少資本

2

-3

2

-2

1

10

-4

6

既往のシワ寄せ

-1

0

1

6

-1

17

-4

18

売掛金回収難

0

2

0

1

0

2

0

5

その他

1

1

2

4

-1

-7

1

1

合計

4

-7

9

31

-43

55

-4

45

[10]地域別の動向

2015/04/30 4:57 に Matsumoto Norikazu が投稿

~「中部」の前年同月比減少が11か月に延びる~

負債額1千万円以上の地域別倒産件数は、「北海道」「関東」「中部」「中国」で前年同月を数パーセント下回り、その他の地域は20%を超える水準で前年同月を上回った。
「九州・沖縄」のうち沖縄県は2014年10月以降2015年1月の横ばいを挟んで6か月連続の前年同月比増加、「中部」は2014年4月以降11か月連続で前年同月比減少となった。
「中部」は愛知県でわずかに前年同月を上回った(49件→51件)が、岐阜県での減少(29件→17件)により、全体では同5.9%の減少となった。
「東北」は青森県、宮城県、山形県などで前年同月比が増加し、全体では同43.3%の増加となった。


都道府県別倒産件数・負債額前年同月比較一覧(負債額1000万円以上)

20143

20153

前年同月比

都道府県名

件数

負債額

件数

負債額

件数

負債額

北海道

40

8,270

39

15,702

-2.5%

89.9%

北海道

40

8,270

39

15,702

-2.5%

89.9%

青森

2

60

6

1,996

200.0%

3226.7%

岩手

5

1,386

6

2,100

20.0%

51.5%

宮城

7

428

14

1,520

100.0%

255.1%

秋田

9

764

5

407

-44.4%

-46.7%

山形

4

592

9

4,187

125.0%

607.3%

福島

3

60

3

187

0.0%

211.7%

東北

30

3,290

43

10,397

43.3%

216.0%

茨城

14

831

14

21,298

0.0%

2462.9%

栃木

4

277

18

3,229

350.0%

1065.7%

群馬

12

4,230

8

1,543

-33.3%

-63.5%

埼玉

39

6,418

30

3,188

-23.1%

-50.3%

千葉

27

2,971

30

13,351

11.1%

349.4%

東京

161

32,515

152

31,723

-5.6%

-2.4%

神奈川

46

2,640

36

5,247

-21.7%

98.8%

新潟

11

1,127

8

635

-27.3%

-43.7%

山梨

3

853

5

6,914

66.7%

710.6%

長野

8

3,314

6

286

-25.0%

-91.4%

静岡

27

3,779

23

2,983

-14.8%

-21.1%

関東

352

58,955

330

90,397

-6.3%

53.3%

富山

5

104

5

2,570

0.0%

2371.2%

石川

8

422

7

580

-12.5%

37.4%

愛知

49

5,582

51

12,637

4.1%

126.4%

三重

4

1,507

10

1,598

150.0%

6.0%

岐阜

29

5,602

17

4,622

-41.4%

-17.5%

中部

95

13,217

90

22,007

-5.3%

66.5%

福井

4

370

4

2,884

0.0%

679.5%

滋賀

6

840

12

1,572

100.0%

87.1%

京都

21

1,466

28

4,737

33.3%

223.1%

大阪

88

10,288

116

22,295

31.8%

116.7%

兵庫

46

3,760

53

6,524

15.2%

73.5%

奈良

13

586

11

441

-15.4%

-24.7%

和歌山

6

200

7

16,945

16.7%

8372.5%

近畿

184

17,510

231

55,398

25.5%

216.4%

鳥取

4

232

2

30

-50.0%

-87.1%

島根

8

1,152

13

2,993

62.5%

159.8%

岡山

8

1,020

4

1,150

-50.0%

12.7%

広島

15

3,257

17

9,904

13.3%

204.1%

山口

9

826

6

250

-33.3%

-69.7%

中国

44

6,487

42

14,327

-4.5%

120.9%

徳島

7

762

7

857

0.0%

12.5%

香川

3

75

7

939

133.3%

1152.0%

愛媛

4

566

1

50

-75.0%

-91.2%

高知

2

201

5

4,098

150.0%

1938.8%

四国

16

1,604

20

5,944

25.0%

270.6%

福岡

24

4,566

28

6,274

16.7%

37.4%

佐賀

3

140

1

120

-66.7%

-14.3%

長崎

2

575

3

232

50.0%

-59.7%

熊本

2

162

9

584

350.0%

260.5%

大分

1

66

7

695

600.0%

953.0%

宮崎

7

935

1

28

-85.7%

-97.0%

鹿児島

7

834

6

1,075

-14.3%

28.9%

九州

46

7,278

55

9,008

19.6%

23.8%

沖縄

7

386

9

451

28.6%

16.8%

全国

814

116,997

859

223,631

5.5%

91.1%

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