ここで2012年度(12年4月~13年3月)倒産動向の概要を述べ、3月期単月の動向は次項以降の各論で詳細を記述する。12年度の倒産件数は12,100件(前年度比8.2%減)、負債額は3兆775億4,700万円(同22.9%減)だった。これは9,172件の発生に止まった1990年(平成2年)の以来22年ぶりの低水準である。 (1)小規模企業の倒産件数は前年度比7.0%増の8,896件 小規模企業(商業・サービス業は従業員5人以下、製造業・その他は同20人以下)の倒産件数は8,896件(同7.0%増)で、構成比は前年度を10.4ポイント上回る73.5%だった。 (2)資本金「1億円未満」の企業倒産は8,466件 資本金「1億円未満」事業所の倒産は11,956件(同8.0%減)、構成比は前年度を0.2%上回る98.8%。従業員規模別では、「9人以下」事業所の倒産件数が8,466件(同8.2%増)、構成比は前年度から10.7ポイント上昇の70.0%に上ったが、これは、前年同月から10.8ポイント低下した「不明」がほぼそのまま「4人以下」に移動する格好で同区分が10.7ポイントの上昇となったことによるものである。 (3)不況型倒産は9,917件、法的倒産は10,052件 「販売不振」「既往のシワ寄せ」「売掛金回収難」など不況型倒産は9,917件(同8.1%減)で、構成比は前年度を0.2ポイント上回る82.0%だった。不況型倒産全体では、前年比で減少したにも関わらず構成比が上昇したのは、「既往のシワ寄せ」1,400件(同24.1%増)の大幅増が原因している。「破産」「再生手続」「特別清算」「会社更生法」など法的倒産は10,052件(同7.1%減)で、構成比は前年度を1.0ポイント上回る83.1%である。 (4)震災関連の倒産は441件 東京商工リサーチの発表によると、東日本大震災の関連倒産は年度累計441件(前年度685件)、上場企業の倒産は6件(同4件)、円高倒産は60件(同67件)、第三セクター倒産は14件(同26件)だった。 ※後日図表追加します。 |
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