2011年 5月(2011年3月調査)

[10]地域別にみた倒産の動向

2011/05/11 3:08 に Matsumoto Norikazu が投稿   [ 2011/05/11 3:11 に更新しました ]

日銀が23年度GDPを下方修正

日銀は4月の政策決定会合で、23年度の実質成長率(GDP)を大幅に下方修正した。当面、東日本大震災によるサプライチェーンの混乱、電力供給の不足などで、生産・輸出への支障は避けられないとみている。しかし、景気は9月ころから回復に向かうだろうと明るい予測も添えている。

3月期の地域別動向では、「北海道」45件(前年同月比25.0%増)、123億6,300万円(同68.6%増)、「中部」156件(同24.8%増)、310億4,700万円(同31.5%増)、「中国」50件(同8.7%増)、132億3,700万円(同91.4%増)、「四国」34件(70.0%増)、45億8,400万円(同43.1%増)の4地域で件数・負債額ともに増加した。  「東北」は60件(同15.5%減)、322億8,200万円(同133.1%増)と、件数が減少したものの負債額が増加、「関東」445件(同20.7%減)、1,264億3,200万円(同6.5%減)、「近畿」317件(同14.8%減)、384億3,800万円(同63.4%減)、「九州・沖縄」76件(同8.4%減)、118億6,100万円(同24.7%減)の4地域は件数・負債額ともに減少と、倒産動向は前月に比べやや悪化した。現状は震災後の厳しい経済環境に直面しているだけに、今後、企業倒産の増加が懸念される。

図:地域別倒産件数・負債額前年同月比増減率の比較
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[09]倒産原因・営業年数別の動向

2011/05/11 2:59 に Matsumoto Norikazu が投稿   [ 2011/05/11 3:07 に更新しました ]

減少傾向にかげり

負債額「1千万円以上」で倒産原因と営業年数の関連をみると、件数では全49区分のうち前年に比べ増加は21区分、減少は19区分、横ばい9区分となった。負債額は、増加21区分、減少22区分、横ばい6区分である。件数は、前月に比べ増加区分が増える一方、減少区分は減少、負債額では増加区分が横ばいだが減少区分は減っており、これまでの倒産減少トレンドに陰りがみえる。

区分ごとの動向では、「販売不振」が営業年数に関わりなく、すべての区分が前年に比べて減少している。「過少資本」、「その他」の各区分は、増加傾向を示している。件数で比較的変動率の大きかった区分(5件以上、増減率50%以上)として、「放漫経営」の「30年以上」7件(前年同月比250.0%増)、「他社倒産の余波」の「6年以上10年未満」10件(同100.0%増)、「過少資本」の「2年以上6年未満」9件(同80.0%増)、「6年以上10年未満」5件(同150.0%増)などがある。

負債額の増加区分では、「他社倒産の余波」の「2年未満」5,800万円(同480.0%増)、「6年以上10年未満」9億2,400万円(同184.3%増)、「不明」2億2,000万円(同450.0%増)、「過少資本」の「2年未満」25億円(同3,806.3%増)、「6年以上10年未満」5億7,800万円(同725.7%増)、「10年以上20年未満」22億9,500万円(同463.9%増)、「既往のシワ寄せ」の「30年以上」292億4,100万円(同208.9%増)などが、減少区分では、「販売不振」の「2年未満」1億2,300万円(同84.4%減)、「放漫経営」の「6年以上10年未満」73億700万円(同80.8%減)、「既往のシワ寄せ」の「6年以上10年未満」7億100万円(同91.7%減)、「売掛金回収難」の「30年以上」9億7,000万円(同86.3%減)などが目立つ。

図:倒産原因・営業年数別倒産件数の構成
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表:項目別増減一覧
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[08]倒産形態別の動向

2011/05/11 2:55 に Matsumoto Norikazu が投稿   [ 2011/05/13 1:09 に更新しました ]

法的倒産の「破産」シェアは92.9%

負債額「1千万円以上」では、「銀行取引停止」が194件(前年同月比24.2%減)と1年11か月連続の減少となったほか、「破産」886件(同6.6%減)、「再生手続」38件(同29.6%減)も減少、「特別清算」32件(同23.1%増)、「その他」33件(同13.8%増)の2区分は増加した。「会社更生法」の倒産はなかった。「破産」、「再生手続」、「特別清算」など、法的倒産のシェアは81.2%(負債額「1千万円以上」は80.8%)で、このうち「破産」が92.9%(負債額「1千万円以上」は92.7%)を占めている。

負債額も、「銀行取引停止」393億2,300万円(同19.4%減)、「破産」1,385億3,000万円(同9.2%減)、「再生手続」540億7,100万円(同28.1%減)の3区分が減少、「特別清算」336億7,700万円(同12.0%増)、「その他」46億4,300万円(同6.7%増)の2区分は増加した。  負債額「1千万円未満」でも、「銀行取引停止」と「破産」2区分の件数・負債額がともに減少している。

図:倒産形態別倒産件数・負債額前年同月比増減率の比較
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倒産形態別倒産DATA

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[07]営業年数別の動向

2011/05/11 2:51 に Matsumoto Norikazu が投稿   [ 2011/05/13 1:04 に更新しました ]

「10年以上20年未満」は1年8か月連続の減少

負債額「1千万円以上」で、営業年数と倒産の関連を前年に比べてみると、「2年未満」が13件(前年同月比23.5%減)と大幅減となったのをはじめ、「10年以上20年未満」が1年8か月連続の減少となるなど、すべての区分が減少した。各区分の構成比に大きな変動はなかった。

負債額では、件数で減少した「2年未満」が28億7,100万円(同55.9%増)、「30年以上」が1,446億1,300万円(同27.6%増)とそれぞれ増加、そのほか区分は減少した。「30年以上」の増加は、負債額「100億円以上」の「(株)コーラク」、「(株)中三」、「(株)ハギワラシスコム」3社のほか、化学品販売の「東永産業(株)」、トラック販売の「エフ・アイ(株)」、健康食品販売の「(株)ナチュラルグループ本社」、衣料・アクセサリー小売業の「(株)サム&カンパニー」など、負債額「40億円以上」の大型倒産が多発したためである。  負債額「1千万円未満」では、「2年以上6年未満」が9件(同12.5%増)、5,700万円(同16.3%増)、「20年以上30年未満」が10件(同42.9%増)、5,200万円(同33.3%増)と、この2区分の件数・負債額がともに増加したが、そのほか区分は減少した。

図:営業年数別倒産件数・負債額前年同月比増減率の比較
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営業年数別倒産DATA

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[06]個人・資本金規模別の動向

2011/05/11 2:48 に Matsumoto Norikazu が投稿   [ 2011/05/13 0:53 に更新しました ]

資本金「5億円以上10億円未満」で5か月ぶりに2件の倒産発生

負債額「1千万円以上」では、資本金「5億円以上10億円未満」で22年10月以来5か月ぶりに2件発生、同「1千万円未満」が465件(前年同月比1.5%増)となったのを除き、そのほか区分は前年に比べすべて二桁の減少率となった。前年に比べた構成比も、同「5億円以上10億円未満」(0.0%→0.2%)と同「1千万円未満」(34.9%→39.3%)の2区分が上昇、そのほか区分は低下と、件数の動向と同じ傾向を示している。

負債額では、「個人」52億5,400万円(同4.2%増)、同「1千万円未満」339億9,100万円(同19.7%増)、同「5億円以上10億円未満」60億9,700万円(前年発生なし)、同「10億円以上」122億5,000万円(同33.4%増)の4区分が増加、同「1千万円以上」から同「5億円未満」の3区分は減少した。  負債額「1千万円未満」では、「個人」が5件(同66.7%減)、2,200万円(同81.0%減)、同「1千万円未満」が34件(同横ばい)、1億9,300万円(同2.7%増)となった。

図:資本金規模別倒産件数前年同月比増減率の比較
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資本金規模別倒産DATA

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[05]従業員規模別の動向

2011/05/11 1:59 に Matsumoto Norikazu が投稿   [ 2011/05/17 19:31 に更新しました ]

従業員数「9人以下」の構成比は62.1%

負債額「1千万円以上」事業所の倒産件数では、前年比で減少した「5人以上9人以下」184件(前年同月比15.6%減)、「10人以上29人以下」157件(同14.2%減)、「不明」14件(同29.5%減)の3区分と、増加した「100人以上299人以下」8件(同33.3%増)で明暗を分けている。構成比が低下したのは「5人以上9人以下」(16.6%→15.6%)、「10人以上29人以下」(13.9%→13.3%)、「不明」(26.3%→20.6%)の3区分で、そのほかは上昇した。

従業員数「9人以下」の小規模企業は、全体の構成比で62.0%(負債額「1千万円以上」は62.0%)を占め、相変わらず倒産ウェートの高さが目立つ。

負債額は、「4人以下」688億2,000万円(同29.2%増)と「100人以上299人以下」391億4,300万円(同276.4%増)が増加、そのほか区分はいずれも二桁の減少率となった。

負債額「1千万円未満」では、「4人以下」の件数・負債額が25件(同3.8%減)、1億3,600万円(同15.0%減)と、ともに減少した。

図:従業員規模別倒産件数・負債額前年同月比増減率の比較
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従業員規模別倒産DATA

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[04]倒産原因別の動向

2011/05/11 1:55 に Matsumoto Norikazu が投稿   [ 2011/05/17 19:30 に更新しました ]

不況型倒産のシェアは82.7%

負債額「1千万円以上」では、「過少資本」54件(前年同月比3.8%増)と「売掛金回収難」7件(同133.3%増)、「その他」36件(同89.5%増)の3区分が前年に比べ増加、そのほかは、「放漫経営」が45件(同2.2%減)と1年11か月連続で減少、「販売不振」が879件(同13.5%減)の大幅減になるなど、いずれも減少した。

前年に比べた構成比は、「販売不振」(77.3%→74.3%)と「他社倒産の余波」(6.0%→5.6%)の2区分で低下、そのほか区分は上昇した。「販売不振」、「既往のシワ寄せ」、「売掛金回収難」など不況型倒産のシェアは、82.7%(負債額「1千万円以上」は83.0%)と、いぜん80%台を継続している。

負債額は、「過少資本」117億200万円(同75.2%増)と「既往のシワ寄せ」423億1,500万円(同24.5%増)が増加、一方、「放漫経営」311億9,700万円(同49.6%減)、「他社倒産の余波」107億3,700万円(同47.0%減)、「売掛金回収難」46億8,200万円(同35.9%減)は減少、これら区分の増減率が大きく変動した。  負債額「1千万円未満」では、「販売不振」の件数・負債額が29件(同27.5%減)、1億6,100万円(同35.1%減)と、ともに減少した。

図:倒産原因別倒産件数・負債額前年同月比増減率の比較
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倒産原因別倒産DATA

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[03]業種別の動向

2011/05/11 1:47 に Matsumoto Norikazu が投稿   [ 2011/05/17 19:29 に更新しました ]

「小売業」は件数・負債額とも前年比で増加

業種別にみると、「小売業」だけが件数・負債額ともに前年に比べで増加した。そのほか負債額「1千万円以上」では、「建設業」、「製造業」、「飲食業」、「サービス業」の件数が二桁の減少率、「卸売業」と「その他」が一桁の減少率、「建設業」は、1年9か月連続の減少となった。負債額「1千万円未満」でも「小売業」8件(前年同月比14.3%増)と「飲食業」5件(同横ばい)を除き、そのほか区分は、すべて二桁の減少率となった。

前年に比べた構成比は、「卸売業」(14.1%→14.8)と「小売業」(10.2%→11.6%)、「その他」(7.9%→8.5%)の3区分が上昇、そのほか業種は低下した。

負債額の区分動向は、増減まちまちである。負債額「1千万円以上」では、「小売業」369億2,500万円(同226.8%増)が大幅増となったのをはじめ、「製造業」529億100万円(同22.8%増)、「サービス業」587億700万円(同97.1%増)が増加、「建設業」398億9,500万円(同21.9%減)、「卸売業」606億1,400万円(同45.0%減)、「飲食業」22億3,300万円(同43.4%減)、「その他」189億6,900万円(同69.2%減)の4区分は減少した。  負債額「1千万円未満」では、「小売業」5,500万円(同12.2%増)を除き、そのほか区分はすべて減少した。

図:業種別倒産件数・負債額前年同月比増減率の比較
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業種別倒産DATA

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[02]負債規模別の動向

2011/05/11 1:13 に Matsumoto Norikazu が投稿   [ 2011/05/17 19:29 に更新しました ]

震災関連では青森の「(株)中三」(負債額122億5千万円)などが倒産 

3月期の特色は、負債額「1億円未満」の倒産が67.4%のシェアを占めたこと、原因別では「販売不振」など不況型倒産が82.7%(負債額「1千万円以上」は83.0%)を占めたこと、上場企業の倒産はゼロ、中小・零細企業にとっていぜん厳しい事業環境が続いていること、まだ調査結果に震災の影響はほとんど反映されていないこと、などである。小規模企業(商業・サービス業は従業員5人以下、製造業その他は同20人以下)の倒産件数は、799件(前年同月比3.3%減)、シェアは65.4%と前月に比べ3.4ポイント上昇した。

 負債額「100億円以上」の大型倒産は、東京の旅館・ホテル業「(株)コーラク」(負債額135億円)、大震災関連となった青森の百貨店・総合スーパー「(株)中三」(同122億5千万円)、愛知の半導体メモリメディア製造業「(株)ハギワラシスコム」の3件。いずれも営業年数30年以上の企業である。

表:負債額100億円以上の企業倒産
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 3月の倒産件数は1,222件(前年同月比10.3%減)、負債額は2,704億5,900万円(同13.1%減)となった。このうち負債額「1千万円以上」は1,183件(同10.0%減)と、前年比で20か月連続の減少、負債額は2,702億4,400万円(同13.1%減)と5か月連続で前年同月を下回った。中小企業金融円滑化法など政策支援が支えとなった。  件数では、すべての区分が前年比で減少、「5千万円以上1億円未満」と「10億円以上100億円未満」の2区分を除いていずれも二桁の減少率となった。負債額でも、「5千万円以上1億円未満」150億3,800万円(同2.7%増)、「10億円以上100億円未満」1,116億800万円(同20.1%増)を除き、そのほか区分は二桁の減少率である。

図:月次倒産件数・負債額の推移
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図:負債規模別倒産件数・負債額前年同月増減比の比較
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負債規模別倒産DATA

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[01]平成22年度(22年4月~23年3月)の主な動き

2011/05/10 22:28 に Matsumoto Norikazu が投稿   [ 2011/05/17 19:28 に更新しました ]

ここで平成22年度(22年4月~23年3月)の倒産動向をざっと紹介し、3月単月の動向は、それぞれ各論で記述する。22年度の倒産件数は13,573件(前年度比11.3%減)、負債額は4兆7,273億4,000万円(同33.8%減)となった。このうち負債額「1千万円以上」は、13,065件(同11.3%減)、負債額は4兆7,245億8,400万円(同33.8%減)である。

(1)倒産件数は5年ぶりの低水準
倒産件数は13,573件(負債額「1千万円以上」は13,065件)で、平成17年度(13,466件)以来5年ぶりの低水準となった。

(2)負債額は20年ぶりに5兆円を下回る
負債額は4兆7,273億4,000万円(負債額「1千万円以上」は4兆7,245億8,400万円)で、平成2年度以来20年ぶりの5兆円割れとなった。これは、大型倒産が負債額「1千億円以上」で4件(前年度7件)、同「100億円以上」で36件(同59件)と、前年に比べほぼ半減したためである。

(3)上場企業の倒産は10社
上場企業の倒産は、「(株)プロパスト」、「(株)武富士」、「大和システム(株)」、「中小企業信用機構(株)」など10社で、前年度の7社を3社上回った。

(4)法的倒産では「破産」の構成比が91.9%
「販売不振」など不況型倒産の構成比は82.7%(負債額「1千万円以上」は82.9%)、法的倒産に占める「破産」のシェアは91.9%(負債額「1千万円以上」は91.6%)と高率である。

図:年度別倒産件数・負債額の推移(平成元年度以降)

Excel形式データは添付ファイルからダウンロードしてください。

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